2011年05月06日

サクサクの天ぷらをユニットで!!

厨房では季節にあった行事、食材を使った行事食を1ヵ月に1度行っています。これが厨房のビックイベントとして新たな挑戦となり、日が近くなると厨房は行事食モードとなり、準備が始まります。

4月の行事食は私が担当!!以前から特養のユニットで天ぷらを揚げたい!!という思いがあり、今回の行事食で挑戦してみようと決心!!

3月におきた地震、また4月におきた大きな余震により、食材の調達が困難で、こんな状態のときに行事食ができるのか?してもいいのか?と悩んだ時もありましたが、こんな時だからこそ、みんなで食事を囲んで「おいしい」って笑いたい!!と思い行事食を行うことを決めました。やはり食材の調達には苦戦。旬の山菜を使った天ぷらを出したく、WSの藤根さんや産直の方、いつも野菜を配達してくれる八百屋のおばちゃんには本当にお世話になりました。

また行事食の日にみんなでつくる「甘酒まんじゅう」の開発にも挑戦!!さまざまなレシピを参考にして試してみるもこれだ!!といったまんじゅうができません・・・。毎日まんじゅうの試作をしていましたが、以前WSで作っていた肉まん、あんまんのレシピを発見!!試しに甘酒をいれて作ってみると、生地がふかふかの甘酒の匂いがふわっとするまんじゅうが完成。その後、甘酒と牛乳の配合の割合、発酵の仕方など試作を重ね、行事食2日前にしてようやくこれだ!!という甘酒まんじゅうが完成。試作の最中、あんこに生地を包むのは厨房で一緒に働いてくれている大原くん(仮名)。以前WSで肉まんを作っているときに大原くんも包む作業をしていたようで、今回もおてのもの!!すいすいときれいに包みあげてくれます。

前日の仕込みも念入りに行い、ユニットスタッフさんにも机のセッティング、当日の入浴の調節など協力していただき、準備満タン!!

当日、WSの藤根さんに助っ人をお願いして、WS,DS,GHの天ぷらをサクサクに揚げて厨房中山菜の香りでいっぱいに♪WSの亜美ちゃん(仮名)も「わたしも食べれるよね!?エビ何本食べよう・・・」と待ち遠しい様子。

11時半前には厨房スタッフがユニットに入り、天ぷらの準備に入ります。「早くもってこ!!」「楽しみだじゃ」と良夫さん(仮名)「今日は天ぷら天ぷら♪天ぷらのために朝ごはん控えておいたの♪」とトキさん(仮名)。
山菜を揚げ始めるとユニット中に「パチパチ」といい音が!!そして「おぉー!!揚げてるな♪」と声があがる☆
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当日ショートの利用できていた三澤さん(仮名)。いつも居室で食事を召し上がる三澤さんに揚げているところを見ていただきたく居室から見えるところに天ぷら鍋をセッティング☆ユニットのリビングで揚げている私と居室にいる三澤さんとの間で、「次なに食べる??」「おい!!ばっけがまだ来てないぞ!!」と会話も弾みます♪
天ぷらは揚がるとどんどんみんなのもとへ☆あっという間に揚げきってしまいました!天ぷらのほかに、うるいの酢味噌和えや、こごみの胡麻和えを大皿盛りにしみんなで食べましたがほとんど完食!!みんな自然と箸が進みました。
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昼食が終わるとのんびりみんなで甘酒まんじゅう作り。みんなで生地を作ってこねて、包んで♪さまざまな形のしたまんじゅうが完成!!厨房の蒸し器で蒸してみんなでたべました♪

いつもは厨房で作るご飯も、厨房を飛び出してユニットでつくると、作っているところも、その音も匂いもみんなで感じることができる。「おれ、なにかやるっか?」と一緒に作ることもできるし、「ほぉー!!今日はご馳走だな」とみんなで喜ぶこともできる。そんな食事の時間をみんなで過ごして、みんなで季節を感じて、みんなでみんなで!!この震災を吹き飛ばして笑って暮らしていきたいと強く思う行事食になりました!!

【厨房 小野寺】

 


posted by ginga at 01:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 厨房だより | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

被災地の春 2

4月28日夕方、遠方から見慣れない車がやってまいりました。

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産業廃棄物運搬用の、アームロール車。車体から荷台の脱着が自在にできます。

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神戸でのトラック購入の思わぬ縁でつながることとなった、被災地への支援を行なう「たすきプロジェクト」。今回新たに神戸から支援品を積んで、猪苗代の避難所を経由してから当地へ来てくれた、谷田優一さん。本業は北川組というリサイクル業で、NPO「未来の環境を考える会」にも取り組んでおられます。

運送ボランティアは今回で2度目とのこと。残念ながらとんぼ帰りしなければならないとのことで、ほんの少ししか話せませんでしたが、情熱ある面白そうな方でした。一期一会の楽しさ、つながりに感謝です。


彼から預かった“たすきバック”は、5月4日に前回訪ねた大槌や新たに山田町の避難所などに届けてきました。

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連絡先や必要なものなどを聞く事ができたので、つながりを深めていけたらと思っています。
もっと自然に笑顔や笑いがこぼれるような関わりやお手伝いができるときまで、写真は控えることにしました。

要望として、春〜夏向けの普段着(長袖の薄着など)・ジャージ、男性用M〜LLの作業着、ベルト・安全靴・長靴・普段用のシューズ、皮手袋・耐油・耐水手袋、帽子など、主に外作業に必要なものが挙げられました。他に日焼け止めや化粧品、礼服などもあれば助かるとの声や、仮設住宅や避難所の統廃合に伴う移動などにも持ち運び・整理しやすい衣装ケースなどが、便利なようです。そして何より、非常食やインスタント・レトルト食品が中心の食事による栄養の偏りが各地で問題となっていて、生鮮野菜や柑橘類などが重宝されています。

狭い避難所暮らしでは個人の所有物を置けるスペースも限られていて、見通しの立たないなか長期にわたる生活で精神的負担や苦痛も相当なはずです。できる範囲で継続した支援を行なっていきたいと思っています。
上記の物品(洗濯してあり汚れ・染みのない上着以外は、極力新品で)提供やお手伝いなどできる方は、ご連絡いただければ幸いです。


【ワークステージ 佐々木哲哉】
posted by ginga at 00:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 震災復興関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする