穏やかな午前中の陽光が一変、曇天となり寒くなってきた時でした‥‥
銀河の里でも大きな揺れがあり、幸い怪我人や建物の損壊などはなかったものの、書類が落ちてきたり施設内の路面などにひび割れを生じました。ワークステージの各班で働くメンバーは駐車場に集合して、余震の恐怖と寒さに皆震えていました。
仕事を切り上げて、車中でラジオの情報を聞きながら待機して、身近に住む人から送迎を始めて何とか全員帰宅してもらうことができました。
グループホームに暮らすメンバーは職員とともにみんなリビングに集合して、ろうそくの明かりと恐ろしい事態を報道するラジオの音のなか、不安な人はその場に布団を敷いて不安な一晩を過ごしました。
一夜明けた朝。よりによって雪がうっすら積もるほど冷え込みました。
星空や朝日は、無常にも下界の惨状などおかまいなしに輝いていました‥‥
電気が使えず、水もガスもいつ使えなくなるか不安を抱えての生活。
幸い、各グループホームには薪を使える暖炉があって、みんな集まって寒さをしのぎました。
マル(猫)も大事な家族の一員、一緒に暖まっています。
いつまで続くんだろう‥‥と、みんな不安そうです(約1名を除いて‥‥)。
電気が使えず、残りの燃料や食料を日々確認しながら徹底的な節約を迫られた、ろう城のような持久戦‥‥ふだん当たり前にしてきた暮らしが、根本から覆されました。それでも米、味噌、野菜などの食料や、暖を取ることのできる薪があることなど、農のある暮らしのありがたさをあらためて実感できた日々でもありました。
多くの尊い命が奪われました。悲しみを背負って今後も見通しが立たない暮らしを強いられている被災者の方々、そして放射能の影響まで被っている農家、漁師の方々を思うと、やりきれない気持ちになります。それでも大きな被害は被らなかった僕たちが、いのちの糧となる作物を育んでいかなければ‥‥震災前から、もう米作りの準備は始まっています。
塩水の水槽に浸けて浮いた籾を取り除いて、沈んだ粒張りのよい籾を種とします。
そして今日からワークステージは再開しました。朝礼で2週間ぶりの再会を喜び、みんなで亡くなった方のご冥福を祈って黙祷しました。今まで以上に節約を心がけ、今まで以上に頑張ろうと気持ちをあらたにしました。
タビ(猫)にも癒されながら、頑張ります!
【ワークステージ ささきてつや】